9月26日、映画『シン・ゴジラ』を観てきました。

この映画を推薦していた友人たちが言っていたように、子どもむけの怪獣映画ではなく、社会派の大人向け映画でした。

多くの人に観てもらいたい映画です。

映画のゴジラシリーズには、過去に「キングコング対ゴジラ」、「モスラ対ゴジラ」などがありましたが、最新作はタイトルは「シン・ゴジラ」ですが、事実上は「日本政府 対 ゴジラ」という作品となっていました。

アクション映画を盛り上げるためにストーリーに盛り込まれる定石である家族愛や、男女の出会いや死別といったシーンは一切でてきません。最初から最後まで「日本政府」、「国家」の視点で描かれています。

放射性廃棄物の海洋投棄と突然変異によって生まれたゴジラの首都圏襲撃という想定外の事態に対して、無能な政治家と縦割り行政・前例踏襲主義の官僚、形式的会議を重んじる内閣の仕組みが、被害を拡大させていきます。また、日本は独立国でありながらアメリカ政府に従属している二国間関係も現実と同様にリアルに描写されていました。

さらに、福島第一原発事故を強く意識した構成となっており、ゴジラという虚構の存在をとおして、今のままの日本でいいのかを問題提起しているように感じました。


↑映画館で配布されたステッカーです。

一方、ストーリー的には、つっこみどころが満載です。
現実の日本ではおこりえないような、若手政治家や官僚の活躍、死を覚悟してパニックにならずゴジラに挑んで黙々と作業する人々の自己犠牲的活躍、国際的な協力によって、日本は救われます。

最後の作戦も、映画だから上手くいくのでしょうが、現実であったら、ゴジラによる道路の破壊と車両の移動問題、車両が攻撃される可能性を考えれば、リスクが高く成功率の低い作業をやらされる作業員の逃亡によって、上手くいかないでしょう。(ネタバレになるので詳しくは書きませんが・・)

物語の中で野党は登場せず、市民運動は「原発なくせ」ではなく、「ゴジラを倒せ」と無力に叫んで国会でデモをしているだけの存在として描かれていることは違和感を覚えますが、限られた上映時間の中でどこの描くか、省略すべき部分があり、選択と集中をすることはやむをえないのでしょうか・・。

ちなみに、アニメ映画『新世紀エヴァンゲリオン』を作った庵野監督が『シン・ゴジラ』の監督もしているため、戦闘シーンの演出は素晴らしかったです。

一方、子どもが観ると、難しい言葉も多く、楽しめない可能性が高い作品だと思いました。

多くの大人に見てもらいたい映画です。

まだ上映していますので映画『シン・ゴジラ』、お勧めです。



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映画『シン・ゴジラ』の評価・レビュー